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2017年6月25日 (日)

「心理的瑕疵あり」

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みなさま、こんにちは。ウィルカです。

スクウェア・エニックスの公式サイト「目覚めし冒険者の広場」の日誌では書くことができなかった、ゲーム以外の私の趣味や日常のお話などを、ドラゴンクエストXの写真&私が撮影したリアルの写真などを交えて、こちらの「ウィルカの日常」のカテゴリーのほうで綴らせていただきたいと思います。

今回のお話は、私が3年前に「家探し」をしたときに体験したお話です。



今から3年前の夏のことでした。

私は、亡き両親から遺産相続した古家を、経済的事情により手放すことに決めました。

子供のころから、40数年近くもずっと住みつづけてきた、私と家族の思い出がたくさん染み付いた「故郷の家」だったのですが、築40年を過ぎて家屋の老朽化が著しくなり、家を建て替えることも修繕する十分なお金もなかった私は、地元の不動産屋に売却をしたのです。

新しい家は、愛犬のショコラといっしょに暮らすために、「ペット可の物件」であることが第一条件でした。

そのような物件は、集合住宅では「古い物件」か「新しい物件」のどちらかである場合がほとんどで、新しいマンションを買うだけの資金はなく、それならば、少々古くてもいいので「一戸建て」を購入したいと思い、私の条件に見合う物件を、件の不動産屋さんに依頼して探してもらっていました。



そんなある日。

担当の営業マンから、アパートで仮住まいをしていた私に電話がかかってきました。

私の実家から5キロほど離れた場所に、30坪ほどの土地つきの一戸建ての家が、「300万円」で売りに出されているという話でした。

いくら郊外だとはいっても、それは、周辺の相場と比べてあまりにも安すぎる値段でした。

「一人、その家で首くくっとるんですわ」

営業マンの男性が言いました。

「人が死んでる家なんかちょっと気色悪いかもしれませんが、せっかくやし、見るだけでも見てみますか?」

忙しい中、懸命に探していただいているのだし、その家に少しばかりの「興味」も覚えたので、私はそれに承諾しました。



その日の午後。男性が車で迎えに来てくれました。

「これが現地の地図と間取り図です。現地に着くまで、ちょっと見といてください」

そう言って、後部座席にいる私に書類の入った封筒を手渡してくれました。


…なに、この家。


その家の間取り図をひと目見たとき、言いようのない違和感を覚えました。

普通、よく見る家というのは、正方形か長方形の「四角い形」をしていると思います。

しかしその家は、両端を刀で切り落とされた竹のような、登山電車のような形をした細長い土地に建てられていました。

そのような土地に無理に合わせて設計したせいか、間取り図の輪郭の形はもっと奇妙で、北東の角が鋭利に出っ張り、その対角の南西の角がえぐれたように凹んで、家の形は「いびつな六角形」を描いていました。

そして、階段の下にトイレがあるのも引っかかりました。

私は「家相」のことはまったくわかりませんが、そんな素人の私が見ても、明らかに「嫌な感じのする家」だったのです。

物件の概要が記された説明事項の一部に、「心理的瑕疵(しんりてきかし)あり」と記載されているのが目に入りました。

「心理的瑕疵」とは、墓場や火葬場、風俗店などといった嫌悪施設が家の近くにあるときや、過去に事件や自殺があった場合などに、「心理的に不快を及ぼす可能性のある物件」として記載されるそうです。

いわゆる「事故物件」や「いわくつきの物件」の類なのですが、そういうものを気にしない人間にとっては、「お買い得の物件」と言えるのかもしれません。

男性の運転する車が、そこでふと止まりました。

「ちょっと、塩買ってきますわ」

そうしてショッピングセンターから戻ってきた男性は、まるで今から心霊スポットにでも行くかのような青ざめた顔をしていました。



それからほどなくして、「現地」に着きました。

その家は、私が住んでいた実家よりも、少し新しい程度の築年数で、概観がやや古ぼけている以外は、思っていたほど見た目などもとくに変わった感じはしませんでした。

「この鍵で玄関が開くので、中を見てきてください」

…え? 独りで? いっしょにいかないの?

「私怖いから、ここで待ってますわ」

ええーー??

いやいやあなた、大の大人が怖いって(笑)。普通は、営業マンがお客の私を案内してくれるものでしょう?^^;

いつも率先して私を案内してくれていた、私よりも年上の、身体つきもがっちりとした「いい歳をした大人の男」がそこまで言うのは、本当に怖かったのだろうと思います。


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男性から手渡された塩を持った私は、玄関を開けて、仕方なく独りで家の中に入りました。

雨戸が締め切られて真っ暗だったものの、なんとか手探りでブレーカーのスイッチを入れて、電気をつけることができました。

真夏の熱気と、かび臭い湿った空気が肺の中に入ってきます。

蛍光灯は薄暗く、よどんだ空気のせいか、真昼でも家の中は陰気な感じがしました。

その家の主が「首を吊った場所」は、教えてもらっていなくても、すぐにわかりました。

二階へと続く階段の床の壁脇に、塩の入れられた小瓶がいくつも置かれていたからです。

おそらく、この階段の天井にロープを吊って亡くなられたのでしょう。

私は、心の中で手を合わせました。

塩を買う必要がなかったことをそこで知りましたが、私は端から自分の身体に塩を振りかけるつもりはありませんでした。

まるで「悪霊扱い」でもするかのようにして塩で身を清めるのは、故人に対して失礼だと思ったからです。

真っ暗な二階の部屋へと続いている階段を登り、締め切られていた雨戸と窓を開け放つと、真夏のまぶしい太陽の光と、外で見守っている男性の笑顔が私の眼に飛び込んできました。

「いやーウィルカさん。度胸がありますね」

家の中から戻ってきた私を、まるで「肝試し」から帰ってきたみたいに出迎えてくれた男性が、安心したように笑って言いました。

…いや度胸って、もしかしたら「私の家」になるかもしれないのですけど?( ̄Д ̄;;



「どうして自殺したのか、その理由を聞いてくれませんか?」

見学が終わって男性の不動産店に帰ってきた私は、気持ちの上ではもう「その家を買ってもいい」つもりになっていました。

その家の主はだれかに殺されたわけでもないし、家自体はとくに異常もなく、300万円で土地つきの家を買えるのなら、家の中をリフォームしてきれいにすれば問題ないと考えたからです。

ただ、どうしても、「自殺した理由」が、私の心の中に引っかかっていました。

それだけははっきりと知りたいと思ったのです。

男性は、その家を仲介している別の不動産会社にすぐに電話をして、家の主が亡くなった理由を聞いてくれました。

「…ああ、そうなんですか。きっと、寂しかったんやろうねえ」

電話の向こう側の相手と、そう話す声が聞こえました。

「理由は、借金だったみたいですが、ウィルカさんね…」

やがて、電話を終えた男性が私に言いました。

「もうひとり。同じ場所で奥さんが首を吊って亡くなってるそうですわ」



ああ、だめだ。

その事実を知った私は、即座にお断りをしました。

ひとりだけではなく、同じ場所で続けてふたりも亡くなられているのは、もう「無理」でした。

もしかしたら私も…。

それに、そんな家にショコラをひとりで留守番させるのも、私にはとうていできないことでした。



…ん? 今ですか?

エレベーターもない、昔の団地みたいな古いマンションなのですが、同じ男性が見つけてくれた家を買って、ショコラと二人で平和に暮らしていますよ^^


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おしまい



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コメント

夜中に、たまたま目が覚めてこれ読もうとして、怖くて全部見れなかった( ;∀;)
で、朝、全部見た(^◇^)

ああ、ごめんなさいらーさん(^_^;)
心霊などは出てこないのだけど、私の担当だったあの男性も、もしかしたら、らーさんと同じで霊感があったんじゃないかなと思います。
そういうお話もまた書きたいと思いますが、そのときは無理して読まなくてもいいですからね(笑)

悪霊より 怖いのと日々格闘中
ん?それは何かって?

ある~日~♪森の中~♪●●さんに~♪
です(笑)

霊よりも怖いのは、「生きている人間」と言いますからね~。
その人間より怖いのは、クマでしょうね(笑)

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