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2017年7月10日 (月)

幻の宝箱

In another time, in another world, there is a story.

いまとはべつの時間 こことはべつの世界のおはなしです


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バビリム王国のはずれにあるラジャフの村に、ウィルカという名の貧しい魔女が住んでいました。

ウィルカには、ドルイド僧である兄のチャスカと、自分と同じ魔女で姉のキリャがいましたが、兄たちは、チャスカの恋人でバビリム王国のガーディアンである女戦士のソルヴェイグといっしょに、「ドルアーガの塔」と呼ばれる魔物の塔に出かけたまま、何ヶ月も家に帰ってきていませんでした。

この春に、初級魔法使いのメイジから、ソーサラーと称される上級魔法使いに昇級したばかりのウィルカでしたが、貧しい暮らしのために、新しい服を買うお金がありませんでした。

兄たちがいなくなったあと、森で見つけた野草や花、魔法でしとめた魔物の骨などを魔女の釜で調合して、魔力を増強させる魔法の薬や、傷を癒す回復薬などを作り、それをほかの冒険者たちに売ることで、ウィルカはなんとか日々の生計を立てていました。



ある日のこと。

ウィルカは、薬の素材を集めるために、荒野の廃墟を彷徨っていた亡者のスケルトンを独りで狩っていました。

周りに群がる何体ものスケルトンたちを、ウィルカは、上級魔法のエリアライトニングを唱えて一瞬で消し去りました。

その様子を、ちょうどそばを通りがかった屈強なガーディアンの男と仲間が見ていました。

王国の守護戦士だったガーディアンの男が、魔女のウィルカの力を見込んで、自分たちといっしょに組まないか? と、ウィルカを仲間のパーティーに誘いました。

パーティーのリーダーであるガーディアンの男のほかに、二刀流の剣を駆るローグの男、兄のチャスカと同じドルイド僧神官のハイプリーストの女、そして、攻撃魔法を操るソーサラーのウィルカとは違い、仲間の能力を引き出す強化と補助系の魔法を得意とする、エンチャンターと呼ばれた魔法使いの女がいました。

男たちは、何日かに一度だけ現われる、パワードモンスターと呼ばれる強力な魔物を討伐するために、腕のいい冒険者を探していたのでした。

その魔物を倒すことができれば、世界にわずかしか存在していない、とても高価で貴重なお宝を、魔物が持っている宝箱から手に入れることができるのです。

「私は、お宝はいらない。そのかわり、冒険の途中で手に入れた野草や魔物の素材などを、すべて私に差し出してほしい」

いつもはパーティーを組まずに、独りで行動していたウィルカでしたが、「その契約を私と結んでくれるのなら」と、男に答えました。

「無欲な魔女だ」

そんなものでいいのなら、いくらでも持っていけばいい。男たちは笑って、ウィルカの提示した契約を受け入れてくれました。


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パワードモンスター…。「伝説の龍」が現れるという場所に着いてから七日目の朝。

ウィルカたちが倒した数百もの魔物の死体で埋め尽くされた灰色の荒野に、血のような緋色の鱗に覆われた巨大な翼竜が、水銀の雨が降り注ぐ鉛色の空を切り裂いて、轟く一筋の稲妻とともに舞い降りました。

それから幾時。灰色の荒野の土が、互いの身体から飛散した血潮を吸い尽くし、真っ赤な土へと染まったころ。

死闘の末に、ついに翼竜は力尽きました。

崩れ落ちた翼竜の作った血の池から、黄金の光につつまれた、まばゆいばかりの宝箱が、ウィルカたちの前に現われたのです。

「待て」

まっさきに宝箱を開けようとして伸ばした血だらけのローグの腕を、ガーディアンの男が掴みました。

「リーダーは俺だ。宝箱は俺が開ける」

「なんだと? そう言って、おまえがお宝を奪うつもりだろう?」ローグの男がガーディアンを睨みつけました。「オレが一番、あの龍に血を流させたんだ。だからこのお宝は、オレのものだ!」

「なにを言うの? 私の強化魔法がなければ、あんたは一太刀だって、あの龍に切りつけることもできなかったわよ」

すぐ脇にいた、下着のように薄い素地で織られた豪奢な魔法服を身に纏ったエンチャンターの女が、ローグの男を嘲りました。

「みなさん、大事なことをお忘れになられていらっしゃいませんか?」その様子を後ろで見守っていたハイプリーストの女が、神官らしい静かな口調で言いました。「私が治療の祈りをしなかったら、いまごろ肉片になっていたのは、あの龍ではなくて、みなさんのほうでしたのよ?」

宝箱を取り囲んだ四人が言い争っている間、ウィルカは、あたりに飛び散った翼竜の爪や鱗などの肉片を黙々と集めていました。

ウィルカは、黄金色の宝箱の光が、しだいに弱まっているのに気づきました。

はやくしないと、知らないわよ…。

ウィルカの口から呪文のように漏れ出たその独り言も、大声で争っている四人に聴こえることはありませんでした。

そして、宝箱は完全に輝きを失い、四人の目の前で消えてしまいました。

あとには、ドラゴンの残した血だまりと、殺された魔物たちの断末魔よりも悲痛な悲鳴をあげて地面にへたり込む四人の虚ろな顔が、呪いで石化された彫像のそれのように、血の池に歪んで映っているだけでした。

ウィルカが拾った戦利品の中には、野草や魔物の骨などのほかに、ルビーやエメラルドといった高価な宝石も混じっていました。

ラジャフに戻ったウィルカは、それらの宝石と、素材を調合して作った薬品を売ったお金で、新しい魔女服を買い揃えることができたのでした。


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(おしまい)



かつて、私が遊んでいたオンラインゲームの『ドルアーガの塔』で、実際に体験したお話を物語風に書いてみました♪

若干、話を盛ったり脚色していますけどね☆

5人パーティーでレベル上げの狩りをしているとき、偶然現われた「パワードモンスター」というボス級の敵を倒して、レアアイテムの入った宝箱がドロップされたのですが、だれがそのアイテムを貰うかで口論している間に、宝箱が消えてしまいました。

私はレアアイテムには興味がなかったので、はじめから辞退したのですが、ダイスでも何でもいいから、だれか一人を決めてみんなで譲り合っていれば、宝箱が消える前にレアアイテムを手に入れられたかもしれないのに…。

なんだか、「現代版イソップ物語」みたいですね(笑)

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』もちょっと入ってるっぽいかも?

その点、『ドラゴンクエストX』では、パーティーを組んでいても、倒したモンスターの宝箱の中身は全員がもらえるようになっているので、こんなケンカが起きないように考えられているのは「良心的」だと思います^^

オンラインゲームは、仲良く楽しく遊びましょう♪

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